トリセツショーで解説した口内フローラの改善。
全身の健康に影響を与えることをご存知ですか?
プラーク撃退法を実践して、健康な口内環境を手に入れましょう!
目次
口内フローラと全身の健康の関係
私たちの口内には、100~300種類、1000億個以上の細菌が存在しています。
これらの細菌のバランスを保つことが、健康を維持するために非常に重要です。
最近の研究では、口内フローラが全身の病気、特に糖尿病や脳梗塞などと関連していることが明らかになっています。
松山市の糖尿病専門病院で診察を受けた金子さんは、糖尿病と診断されましたが、医師から口内の健康についても質問され、歯医者を勧められました。
その結果、重症の歯周病が見つかりました。
糖尿病専門医の西田亙先生によると、歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する可能性があるとのことです。
実際、糖尿病の診療ガイドラインでも、歯周治療が糖尿病の改善に有効であると推奨されています。
口内の細菌と病気の関係
口内の細菌は、糖尿病だけでなく、脳梗塞など30以上の病気とも関係しています。
特に「cnm陽性ミュータンス菌」と呼ばれる虫歯菌は、日本人の5人に1人が持っていると言われています。
この菌を持つ人の脳では、微小脳出血が発生していることが確認されています。
街で行った口内環境の調査では、50点以上の人もいれば、50点を下回る人もいました。
50点を下回った人を歯科クリニックで詳しく検査したところ、5人中4人が4mm以上の歯周ポケットを持っていました。
磨き残しがあったことも確認され、自覚症状がないことが非常に危険であると照山先生は警告しています。
口内フローラの改善方法
口内フローラを改善するためには、まずは口内環境を整えることが重要です。
口内には虫歯の原因となるミュータンス菌が住み着いていますが、外敵の侵入を防ぐ役割も果たしています。
しかし、口内環境が乱れると、糖分をエサにして増殖し、デンタルプラークを形成します。
大阪歯科大学の南部先生の実験によると、プラークがついた歯を水などで洗い流すことはできず、マウスウォッシュでも落ちないことが分かりました。
プラークが形成されると、病原性遺伝子が活性化し、歯を溶かし始めます。
さらに、プラークが歯周病の原因菌である「ジンジバリス」にとって快適な環境を提供し、歯周病を引き起こします。
プラーク撃退法を実践しよう!
プラーク撃退法の中で最も効果的なのは、正しい歯磨きです。
歯と歯間を45度の角度で磨き、抜けない程度に10回磨くことが基本です。
食べ物が残りやすい隙間を重点的に磨くことで、プラークの付着を防ぐことができます。
また、フロスは歯磨きの前に行うのが効果的です。
爪楊枝が必要な人は、フロスだけでは不十分な場合があるため、歯間ブラシを使うことをおすすめします。
仕上げにはマウスウォッシュを使用しましょう。
街頭で歯周ポケットが多かった人がこの撃退法を実践した結果、劇的に改善したケースもあります。
定期的なプロフェッショナルケアの重要性
天野敦雄名誉教授は、定期的なプロフェッショナルケアを受けることの重要性を強調しています。
プロフェッショナルケアは、3ヶ月に1回から半年に1回の頻度で受けることが推奨されており、保険適用で3000円から5000円程度で受けられます。
お口ケアが命を救う!
実際に、口ケアを行った結果、命を救ったケースもあります。
大分県由布市にある高齢者施設では、2023年から本格的なお口ケアを開始しました。
その結果、入所者83人の前年度の合計入院数が約3分の1に減少しました。
こうした口腔ケアを全国的に広めようと、歯科医の瀧内博也さんが活動しています。
口内フローラの改善は、全身の健康に大きな影響を与えることが分かりました。
正しい口ケアを実践し、定期的なプロフェッショナルケアを受けることで、健康な口内環境を維持し、病気のリスクを減らしましょう。
あなたの健康は、あなたの口内から始まります!
口内フローラを整えるための食生活
口内フローラを改善するためには、食生活も重要な要素です。
以下のポイントを意識して、健康的な食事を心がけましょう。
発酵食品を取り入れる
発酵食品は、腸内フローラを整えるだけでなく、口内フローラにも良い影響を与えます。
ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌などの発酵食品を積極的に摂取することで、善玉菌を増やし、悪玉菌の抑制に役立ちます。
食物繊維を豊富に含む食品
食物繊維は、腸内環境を整えるだけでなく、口内の健康にも寄与します。
野菜、果物、全粒穀物、豆類などを意識的に摂取し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
糖分の摂取を控える
糖分は、口内の悪玉菌を増やす原因となります。
特に、砂糖を多く含むお菓子や飲料は控え、代わりに自然な甘さを持つ果物を選ぶと良いでしょう。
水分補給を忘れずに
十分な水分補給は、口内の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を促進します。
唾液は口内のバランスを保つために重要な役割を果たしているため、こまめに水分を摂取することが大切です。
ストレス管理と口内健康
ストレスは、体全体の健康に影響を与えるだけでなく、口内環境にも悪影響を及ぼします。
ストレスが溜まると、免疫力が低下し、口内の細菌バランスが崩れることがあります。
以下の方法でストレスを管理しましょう。
リラクゼーション法を取り入れる
ヨガや瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスを軽減し、心身の健康を保つことができます。
適度な運動を行う
運動は、ストレス解消に効果的です。
ウォーキングやジョギング、ストレッチなど、日常生活に取り入れやすい運動を行いましょう。
睡眠の質を向上させる
十分な睡眠は、ストレスを軽減し、免疫力を高めるために重要です。
規則正しい生活リズムを心がけ、質の良い睡眠を確保しましょう。
まとめ
口内フローラの改善は、全身の健康に直結しています。
正しい口ケア、バランスの取れた食生活、ストレス管理を実践することで、健康な口内環境を維持し、病気のリスクを減らすことができます。
定期的なプロフェッショナルケアも忘れずに受けることで、より良い口内環境を手に入れましょう。
あなたの健康は、あなたの口内から始まります。
今日からできることを始めて、健康な未来を手に入れましょう!