高血圧は現代人にとって大きな健康問題の一つです。
WHO(世界保健機関)によると、塩分の摂取量を一日5g未満に抑えることが推奨されていますが、実際には多くの人がこの基準を超えてしまっています。
しかし、塩分を減らすだけではなく、カリウムを意識的に摂取することで高血圧を改善する方法があることをご存知でしょうか?
今回は、トリセツショーで特集した、野菜と運動を取り入れた高血圧対策について詳しく解説します。
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高血圧のメカニズム
塩分を摂取すると、血管内外で塩分濃度の差が生まれます。
この差を埋めるために、外側の細胞から血管内に水分が侵入し、結果的に血液の量が増加します。
これが血圧を押し上げる原因となります。
高血圧を防ぐためには、塩分の摂取を減らすだけでなく、カリウムを意識的に摂取することが重要です。
カリウムの重要性
WHOが推奨するカリウムの一日あたりの摂取量は約3500mgですが、日本人の実際の摂取量は1200mgも不足しています。
カリウムは血圧を下げる効果があり、ナトカリ比(ナトリウムとカリウムの比率)が低い人ほど血圧が低いことが研究で示されています。
つまり、カリウムを増やすことが高血圧対策に繋がるのです。
野菜だけじゃない!カリウムを増やす工夫
栄養学を専門とする奥田教授は、弁当の工夫を通じてカリウム不足を克服しました。
具体的には、脂身の少ない肉を取り入れることでカリウムを増やす方法です。
例えば、ソーセージを鶏むね肉に代えることで、カリウムを効率的に摂取できます。
野菜だけにこだわらず、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
カリ活の実践
高血圧に悩む人たちに「カリ活」と呼ばれるカリウム増加生活を実践してもらったところ、10人中8人の血圧が下がる結果が得られました。
参加者たちは「楽しい」と感じ、食事を増やすだけで高血圧対策ができることに喜びを感じていました。
カリウムの取りすぎについては、腎臓に心配がある方は必ず医師に相談してください。
効果的な運動法
高血圧の治療ガイドラインでは、有酸素運動を毎日30分または週180分以上行うことが推奨されています。
しかし、忙しい現代人にとって、運動の時間を確保するのは難しいものです。
そこで、「時短運動」がおすすめです。
両足跳び
一日合計100回を目安に「両足跳び」を行います。
床から3~4cm程度のジャンプでOKです。
非常にシンプルな動きですが、同じ時間行った水泳やジョギングよりも高い強度を持っています。
アイソメトリック運動
関節を動かさずに力を入れた状態を一定時間保つ運動です。
特におすすめなのが「いすギリギリスクワット」。
いすギリギリスクワットのやり方
お尻がいすに付かないように膝を曲げ、5~10秒声に出して数えながら我慢します。
これを3回1セットとして、1日に3セット行うことで、血圧を下げる効果が期待できます。
まとめ
高血圧対策には、塩分を減らすだけでなく、カリウムを意識的に摂取し、運動を取り入れることが重要です。
楽しく続けられる「カリ活」や「時短運動」を取り入れることで、健康的な生活を手に入れましょう。
高血圧に悩む方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。