あさイチで特集!
相続トラブルの件数が過去最多を更新!
借金や空き家問題から家族間の争いまで、知らないと大変なことに。
相続放棄の落とし穴から限定承認のメリット、家族会議の進め方まで、相続の専門家が教える具体的な対策方法を完全解説します。
目次
急増する相続トラブルの実態と最新事情
近年、相続に関するトラブルが急増しています。
特に注目すべきは、借金やカードローンなどの「負の遺産」の問題です。
昨年の相続放棄の受理件数は約28万件と過去最多を記録し、この数字は年々増加傾向にあります。
【具体的なトラブル事例】
- 夫の死後に発覚した多額のカードローン
- 親の介護費用や医療費の未払い
- 管理不全となった実家の固定資産税の高騰
- 相続人間での遺産分割を巡る争い
これらのトラブルは、事前の対策や正しい知識があれば、多くの場合防ぐことができます。
具体的な対策方法を詳しく解説していきます。
相続放棄の落とし穴と正しい手続き方法
【相続放棄の基礎知識】
相続放棄とは、相続人が相続に関するすべての権利と義務を放棄する法的手続きです。
期限は相続人であることを知ってから3か月以内と定められています。
【要注意!相続放棄ができなくなる行為】
- 故人の預貯金からの葬儀費用の支払い
- 故人名義の携帯電話料金の支払い
- 故人の所有物の処分や使用
- 相続財産の一部でも受け取ること
【実際のトラブル事例:真由美さんのケース】
都内在住の60代、真由美さんの事例から学ぶ重要ポイント。
- 相続放棄後も債権者からの請求が来る可能性
- 行政機関の対応ミスによる誤った請求
- 相続放棄の証明書の重要性
- 問題解決のための具体的な対処方法
【相続放棄の手続き方法】
必要書類の準備
- 相続放棄申述書
- 戸籍謄本一式
- 住民票
- 印鑑証明書
- 遺産に関する資料
申述書作成時の注意点
- 自筆での記入
- 記載事項の確認
- 捺印の重要性
家庭裁判所への申立て
- 管轄裁判所の確認
- 提出方法の選択
- 受理までの流れ
財産と借金が混在する場合の具体的な対処法
【選択肢の比較】
単純承認
メリット
- すべての財産を相続できる
- 手続きが比較的簡単
デメリット
- 借金もすべて引き継ぐ
- 自己破産のリスク
相続放棄
メリット
- 借金を引き継がない
- 手続きが比較的シンプル
デメリット
- プラスの財産も放棄
- 撤回不可能
限定承認
メリット
- 財産の範囲内でのみ責任を負う
- プラスの財産は相続可能
デメリット
- 手続きが複雑
- 調査に時間と労力が必要
【実際のケーススタディ:真澄さんの事例】
住宅ローンと借金が判明した真澄さんのケースから学ぶ。
- 債務調査の重要性
- 団体信用生命保険の確認
- 収入状況との照らし合わせ
- 選択肢の比較検討方法
空き家問題への具体的な対策
【空き家放置のリスク】
- 固定資産税の増額(最大6倍)
- 建物の劣化加速
- 近隣トラブル
- 不法侵入や動物の住処化
【具体的な対策方法】
早期売却の検討
- 不動産業者への相談
- 売却価格の査定
- リフォームの検討
定期的な管理
- 月1回の見回り
- 清掃と換気
- 郵便物の確認
- 敷地の手入れ
空き家管理サービスの活用
- サービス内容の比較
- 費用の検討
- 業者の選定方法
解体の検討
- 解体費用の見積もり
- 跡地活用の検討
- 税金対策
遺産分割と寄与分の正しい理解
【遺産分割の基本ルール】
遺言書がある場合
- 遺言書の効力
- 検認手続き
- 執行方法
遺言書がない場合
- 法定相続分の確認
- 話し合いの進め方
- 調停の活用
【寄与分が認められる条件】
介護の場合
- 要介護度との関係
- 介護期間の考慮
- 具体的な貢献度
事業への貢献
- 継続期間
- 貢献内容
- 収益との関係
家族会議の効果的な進め方
【準備段階】
- 参加者の選定
- 議題の整理
- 資料の準備
- 専門家の手配
【会議の進行手順】
現状の確認
- 健康状態
- 財産状況
- 収支状況
将来の計画
- 介護の方針
- 施設入所の検討
- 必要資金の試算
具体的な対策
- 遺言書の作成
- 生前贈与の検討
- 不動産の名義変更
具体的なアクションプラン
【緊急度別の対応方法】
<すぐにやるべきこと>
- 家族との情報共有
- 財産の棚卸し
- 専門家への相談
<半年以内にやるべきこと>
- 遺言書の作成検討
- 生前贈与の検討
- 不動産の対策
<継続的に行うべきこと>
- 定期的な家族会議
- 財産状況の確認
- 相続対策の見直し
まとめ:相続トラブルを防ぐための5つの鉄則
- 早めの情報収集と専門家への相談
- 家族での十分な話し合い
- 遺言書などの書面による意思表示
- 定期的な資産状況の確認
- 期限(特に相続放棄の3ヶ月)の厳守
相続は誰もが直面する可能性のある重要な問題です。
正しい知識と準備があれば、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。
この記事を参考に、ご家族で相続について話し合う機会を持ち、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。