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クローズアップ現代で特集した認知症の資産管理トラブル回避術

クローズアップ現代で特集した、認知症の資産管理トラブル回避術が勉強になりました。

親のお金をどう守る認知症600万人の資産

成年後見人などが判断能力が不十分な人の財産や権利を守ると言う成年後見制度は、成年後見人が本人に変わって財産の管理や年金の受領、福祉サービスの契約を行います。

成年後見に不満の声

大分市の阿南貞子さんは、過労により脳梗塞で認知症になった夫の浩直さんの損害賠償を求める訴訟を起こしたところ、裁判所から浩直さんの判断能力が不十分なため成年後見人をつけて欲しいと言われ、阿南貞子さんは身上監護の成年後見人、司法書士のA氏を財産管理の成年後見人として選びました。

成年後見人は、適切な財産管理を一任されていますが、その基準が決められていません。

2018年に会社から和解金が支払われ、阿南貞子さんは成年後見人をやめようとしましたが、成年後見人は判断能力を取り戻すか、亡くなるまで続きます。

阿南貞子さんらは、成年後見人に請求しないと夫のお金をもらえず、成年後見人に支払われる財産額・報酬額を知らされていません。

成年後見センター・リーガル・サポートの田代政和事務理事は、

「後見人の御本人とかに対する説明不足ということもあるのかもしれないと思っている」

などと話しました。

財産をどう管理するか

弁護士の水島俊彦さんは、

「本人のためというワードが色んな人から見え方が異なる」

などと話しました。

成年後見人制度当初は、親族が成年後見人をほとんど務めていましたが、今では親族以外が8割を占めるようになりました。

国連は、成年後見人制度について、代行的な意思決定の仕組みの廃止を視野に入れ、意思決定支援の仕組みを確立するよう勧告しました。

弁護士の水島俊彦さんは、

「専門家会議でも年後見人制度について見直しの議論がなされている、本人が意思決定できるような支援する制度の転換のためにどのようなことが必要か話し合っていく必要がある」

などと話しました。

本人の意思を尊重し高齢者の資産を守る

司法書士の榊原秀剛さんは、これまで140人の後見人を務めてきました。

80代の女性は、パチンコ店で高齢者を狙った詐欺グループにより多額の年金と貯金をだまし取られました。

司法書士の榊原秀剛さんは、80代の女性の意思を確認しながら自宅を売却し入所できる施設を探しました。

司法書士の榊原秀剛さんは、

「その方がこれからの人生をどのように生きていたいか」

などと話しました。

本人の意思を尊重するために資産管理をチームで支援

弁護士の水島俊彦さんは、

「1人では非常に難しいので福祉の専門職や家族を含めた資産管理をチームで支援していくことが重要」

などと話します。

判断能力に不安がある人のための広がる支援事業とサービス

伊賀市社会福祉協議会の橋本美智子さんは、本人の意思を確認しながら資産管理を行います。

日常生活自立支援事業は、年金などの日常的な金銭管理や福祉サービスの利用援助、不動産の権利書などの重要書類の保管などを担います。

橋本美智子さんは、定期的に利用の意思を確認、サービスの内容や支援体制、利用料金など1つ1つ丁寧に伝えます。

伊賀日常生活自立支援センターでは、利用料は1回1200円、約160人の高齢者や障害者を支援しています。

神奈川県横浜に住む80代の夫婦は、資産凍結を心配し、認知症対応型信託を利用しています。

あらかじめ銀行と契約者が信託契約を結び、認知症と判断された場合、手続き代理人にお金が渡るようになっています。

判断能力に不安がある人のために家族が準備できること

家族が準備できることして黒田尚子さんは、

「家族信託や判断能力が落ち始めた段階でキャッシュカードの代理人カードを作成すること」

などを話しました。

水島俊彦さんは、

「本人を中心としてチームを組んでいく、本人の意思を尊重できるような仕組みつくりが重要、意思決定支援という制度にぜひ関心をもってほしい」

などと話しました。

成年後見人が支援

榊原秀剛さんは、1人暮らしをしていた男性と一緒に入所施設の見学へ向かいました。

榊原秀剛さんは、施設の専門スタッフと一緒に男性の希望に沿った暮らし方を考えました。

3週間後、この男性の新しい生活がスタートしました。

Twitterでのクローズアップ現代で特集した成年後見人への反応

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