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恐竜絶滅の新たなシナリオに迫ったNHKスペシャル

昨日のNHKスペシャルで特集した恐竜絶滅の新たなシナリオをまとめてみました。

6600万年前は、恐竜が支配する時代でした。

ある時隕石が衝突し、世界各地を森林火災が襲い、その後衝突の冬がやってきました。

これにより恐竜は絶滅したと考えられてきましたが、一部の恐竜は世代を超えて生き残っていたと考える研究者が現れ始めています。

恐竜絶滅の新たなシナリオに迫りました。

6600万年前

6600万年前、南半球ゴンドワナではプエルタサウスが、隕石衝突の影響で発生した山火事から逃れようとしていました。

体の小さな若者は洞窟に入れましたが、体の大きな大人は入れませんでした。

最新研究から見えてきた山火事のムラ

デイヴィッド・クリング博士は、衝突直後の森林火災に注目しました。

その原因は衝突時に宇宙まで巻き上げられた地理や岩で、それが地球に再び落ちた時、大気との摩擦で熱波が発生しました。

深刻な森林火災を引き起こしました。

炎は瞬く間に世界中に広がり、恐竜の大半が焼け死んだとされてきました。

この熱波が衝突地点からどのように広がったのかをシミュレーションすると、熱波の届かない部分も残っていました。

クリング博士は、

「山火事の分布にはムラがあった」

と話しました。

最新研究から見えてきた被害の少なかった場所とは?

東京大学の杉田博士は、ユカタン半島に残る隕石衝突の痕に注目しました。

衝突地点を解析すると、海底から直径180キロのクレーターが現れました。

上の部分が欠けていて、ここから衝突で溶けた岩盤などが北西方向に流れ出ていたことがわかりました。

隕石が南から北に向かって斜めに衝突した結果だそうです。

このことが北半球の被害を大きくし、南半球の被害を小さくしたと指摘しています。

ゴンドワナ大陸は次第に分裂していきましたが、6600万年前にはまだ現在の南米、南極、オーストラリアなどがつながっていました。

衝突地点から遠く被害が限定だった南半球の恐竜たちなら、生き延びるチャンスがあったと言う可能性がみえてきました。

南極付近で大発見!恐竜の避難所の手がかり

中央大学の西田博士は、南極に近いチリのリエスコ島でシダ種子類の化石を発見しました。

恐竜時代に栄えた植物で、隕石衝突によって絶滅したと長年考えられてきましたが、見つけた化石は隕石衝突から少なくとも500万年も経った時代のものでした。

西田博士は、

「南半球の南では植物がかなり生き残っていた可能性がある」

「恐竜のような動物ももしかしたら生き残っていたかもしれない」

などと指摘しました。

この意見に賛同するカーネギー自然史博物館のマット・ラマンナ博士は、

「恐竜の避難所の有力候補地は、南極や南米やオーストラリアの南部だ」

と話しました。

衝突の冬

恐竜たちの避難所では、恐竜たちの激しい生存競争が繰り広げられていました。

隕石衝突から数か月から半年ほど経った後、舞い上がった塵の影響で地球は冷え込み、冬が始まりました。

南極の避難所も例外ではありませんでした。

深刻な寒さが恐竜を絶滅に追いやったと考えられてきましたが、プエルタサウスのような大型恐竜は、巨大な体自体が冷えにくく体温を維持できたと考えられています。

化石の証拠で見えた寒さに強い恐竜たち

衝突の冬さえも乗り越えた恐竜たちがいたと言う考えの背景には、近年北極圏などで見つかった恐竜化石の存在があります。

北海道大学の小林博さんは、恐竜時代氷点下にまで気温が下がった北極圏、現在のアラスカで恐竜の子供の足跡が見つかったことを重視しました。

子どもが長距離を移動することは難しいため、北極圏で越冬していたと結論付けました。

プエルタサウスの仲間は、地熱を使って卵をかえす独特の繁殖術をもっていたことがわかっています。

鳥は恐竜の仲間から進化した恐竜の一種

化石の証拠から、鳥は恐竜の仲間から進化した恐竜の一種だったことが決定的になっています。

なぜ鳥は残り、恐竜は滅んだのでしょうか。

隕石衝突は他にも温暖化、海の酸性化などを引き起こしたと言われています。

恐竜絶滅の謎は、まだ尽きません。

恐竜絶滅の謎 その探究は今も続く

元アメリカ地質調査所のジェームス・ファセット研究員は、

「隕石衝突の後5万年経った新生代の地層から大きな恐竜の骨が見つかった」

と報告しました。

発見場所は隕石の衝突現場に近い北半球で、新生代の地層から4種類の恐竜化石を発見しました。

哺乳類と多様な恐竜たちが、少なくとも20万年もの間共存していたと主張しています。

TwitterでのNHKスペシャルで特集した恐竜への反応

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