新型コロナウイルスの感染拡大による影響がさまざま出ている昨今ですが、地方ではコロナハラスメントが広がっているようです。
緊急事態宣言を受けて、都会から自分の地元に帰省した人や、地方で新型コロナウイルスに感染した人、感染者の勤め先、入院先への誹謗中傷や差別的行為が増えているということのようです。
3月下旬に東京から地元に帰省した女性は、帰省後に発熱し感染が確認されたそうです。
その後、その女性に対して、コロナ疎開だとバッシングが始まり、個人特定はされなかったものの、ネット上には誹謗中傷の書き込みが増え、精神的にショックを受けたそうです。
この女性の場合、実家の用事でやむを得ずの帰省だったということです。
女性の入院先には、女性の居場所を問い合わせる電話もかなりあったようです。
また、ある地方では、最初の感染者となった人が、身元、職場を特定され、電話での誹謗中傷や差別的行為が、複数あったそうです。
その影響は、濃厚接触者とされた職場の同僚や家族まで及んだようで、会合や会議への出席拒否や床屋や美容室からの利用拒否など、さまざまな差別的行為を受けたとのことです。
しかし、人と言うのは、勝手なもので、濃厚接触者が全て陰性と判明した途端、周りへの誹謗中傷や差別的行為は収まったとのことです。
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古里から思いやりの心まで奪ってしまった新型コロナウイルス
見も知らぬ他人からの誹謗中傷や差別的行為も精神的に追い込まれますが、新型コロナウイルスという脅威に感染すると身内からも差別されるという声もあるようです。
実家の事情で、やむを得ず帰省を決めた男性のもとに、一本の電話があったそうです。
電話の相手は、親戚で、開口一番に、
「コロナをうつされたら困るから、帰ってくるな!」
と、強い口調で言われ、反対されたそうです。
それでも、実家の事情が許さなかったために、反対を押し切って帰省した結果、友人、知人にも責められ、帰省したことを大きく悔んだとのことです。
新型コロナウイルスが奪ったものは、健康、経済だけではなく、古里から思いやりの心まで奪ってしまったようです。
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その地方でクラスターが発生した施設への誹謗中傷
その地方で、初めてのクラスター発生が確認され、大きく報道されたそうです。
そして、恐怖は、その直後から始まったようです。
批判や誹謗中傷の電話や無言電話が鳴りやまず、対応に追われたそうです。
当然、感染者は指定医療機関へ入院となったわけですが、
「感染者のせいで、安心して病院にも行けなくなった!」
という、クレームの電話まで鳴る始末だったそうです。
施設側では、とにかく、それらの電話に、ただ、ただ謝るしかなかったそうです。
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コロナハラスメントは無くせるのか?
新型コロナウイルス感染者や緊急事態宣言の最中に、地元へと帰省してきた人への誹謗中傷や差別的行為というコロナハラスメントを無くすことはできるのでしょうか。
ある識者は、立ち向かうべき相手は、人ではなく新型コロナウイルスだということを認識する必要があると言っているようです。
ネットの情報だけを鵜呑みにして頼るのではなく、複数の情報源を確認して、無条件に拡散するようなことをせず、一呼吸置いて考えることが必要だとも言っているようです。
でも、コロナハラスメントが起こる原因は、ハラスメントをする側には、新型コロナウイルスに対する恐怖感からくる思いやりの欠如、受ける側にも恐怖感があり、思いやりが欠如してしまっているということがある以上、なかなか無くするということは難しいと感じるアラ還おやじです。
地方にいる感染していない人は、感染したくないがゆえに過剰反応してしまう。
また、首都圏や大都市圏といった感染拡大地域にいて、感染していない人は、実家の事情からと言う場合もあるけど、どうしても感染したくないから一刻もその場から離れようとする人も多いという事実。
そして、感染者の中には、モラルの低さから感染している人も多いために、どうしても感染者を一括りで見てしまうということもあるはずです。
憎むべきは、新型コロナウイルスであって、人ではないという意識を持つことはとても重要ですが、そう簡単にいかないのが人の性ではないでしょうか。
だからと言って、差別的行為、ハラスメントが許されるわけではありません。
綺麗事かもしれませんが、ここは霊長類の長である人間として、一人一人が、今一度、冷静に考え行動するしかないと思うアラ還おやじです。
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