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新型コロナウイルスの影響で工事中断の清水建設、鹿島建設が工事再開を発表

新型コロナウイルスの影響で工事の中断に踏み切らざるを得なかった大手ゼネコン。

その大手ゼネコンの清水建設が、13都道府県で中断していた工事を順次、再開すると6日に発表したようです。

すぐにも発注者などの関係者との協議に入り、早い現場だと11日から本格的に工事を再開するようです。

さらに同じく大手ゼネコンである鹿島建設も、発注者の理解が得られた現場で、今日7日の始業点検から工事を再開すると発表したようです。

清水建設は、工事を再開するにあたって、次のような感染拡大防止基準を満たすことという条件を工事再開に際して提示したそうです。

  • 常時マスク着用や現場に入る際の検温
  • 消毒態勢の整備徹底

また、鹿島建設も、朝礼の分散、休憩所の拡大と増設を含めた3密の回避策を徹底するということを発表したようです。

このまま、工事の中断を継続することで、作業員や資材の調達先など関係者の生活が破綻することを防ぐことを考慮した決断だということです。

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なぜ、清水建設は工事を中断したのか?

昨日6日に、工事の再開を発表した清水建設。

マスクの着用や検温、そして消毒専門の作業員の配置といった徹底した感染防止策のもと11日から順次工事を再開し、5月中には、すべての現場を再開したいとしているそうです。

なぜ、その清水建設は、工事の中断を決めざるを得なかったのか?

清水建設は、同一作業所に勤務する社員3人が新型コロナに感染し、そのうち1人が死亡に至ってしまうという事態が起きてしまいました。

その事態を重く受け止めた清水建設は、最初に緊急事態宣言が発令された7都府県での工事中断を4月13日に発表しました。

経済活動を維持するためにも工事の中断を避けたいというのが本音ではあったと思いますが、さすがに自社社員が感染しただけではなく死者まで出てしまっては、一時的に工事を中断して、対策を練らざるを得なかったようです。

結果的に、その後、工事中断は、13都道府県に対象を拡大し、これまで630カ所の現場のうち85%で工事を止めていたようです。

清水建設は、雇用確保など経済活動の維持のため工事を進めることも重要と判断し、工事の再開に踏み切ったようです。

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大手ゼネコンの工事中断は大勢の働く場を奪うことになると専門家が指摘していた

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、大手ゼネコンが相次いで工事の中断を決める異例の事態になった当初に、多くの専門家が、大勢の働く場を奪うことになってしまうという指摘をしていたようです。

工事の中断をした現場は、全国で少なくとも3000か所に上ったそうです。

確かに、この事態が長期化すれば、下請けや中小零細企業の作業員の雇用に深刻な影響を与えてしまうという強い懸念があったようです。

現実的には、今の段階ですでに深刻な状況は起きてきているわけです。

この状況下で、さらに工事中断を継続するということは、破滅行為という判断があって当然なのではないでしょうか。

もし工事中断が継続されたらどうなる作業員の雇用

建設現場で働く人は、全国で330万人余りいるそうです。

そして、そのほとんどが、中小零細企業やひとり親方と呼ばれる個人事業主なんだそうです。

工事の中断が長引くと、一時的に仕事がなくなっただけでも、元請けの建設会社などから下請けへの補償がなければ資金繰りが悪化する企業が増えたわけです。

その結果、作業員の賃金が支払えなくなるなど、雇用を維持できないという状況が起きているわけですから、これ以上の工事中断の継続は、恐ろしい事態を引き起こしてしまいます。

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工事中断の長期化を懸念していた下請け企業

このまま、工事中断が長引いたら・・・

全ての下請け企業は、そう考えていたはずです。

確かに、新型コロナウイルスの感染拡大が広がっている状況下なわけですら、大手ゼネコンの工事中断という判断には、ある程度の理解を示していたようですが、だからと言って事態が長期化すれば、会社が潰れてしまうという懸念があったわけです。

ある下請け企業は、大手ゼネコンなどからの仕事を請け負っている会社で、秋ごろまで仕事の予定が埋まっていたそうです。

ところが、緊急事態宣言が出されてから、工事の中断や中止の連絡が相次ぎ、埋まっていた予定が、すべてなくなってしまったそうです。

だからと言って、そのままでは、自分も従業員も生活もままならない状態になってしまうため、知り合いのつてを頼って、アパートの外壁の塗装などの屋外でできる工事を融通してもらって、今を堪えようとしたそうですが、結局は、数日で終わる仕事ばかりだったため、すぐに収入を得られなくなったそうです。

出勤日数によって支払わなければならない従業員の賃金。

当然、仕事が少なくなればその分賃金も減ってしまうわけです。

これ以上の工事中断を恐れていたそうです。

事態が長期化すれば、するほど、従業員の生活にも深刻な影響が出るわけですから。

建設業界全体の存続を考えた支援が必要という専門家の指摘

一見すると建設現場というのは、屋外というイメージです。

しかし、休憩所やロッカールーム、高層の建物だと多くの職人が、エレベーターで移動することになるわけです。

と言うことは、典型的な3密の状態が生じてしまうということです。

どうしても、感染しやすい3密の状態が生じてしまう以上、人命を守るために元請け企業が、現場を止める、工事を中断するという判断が出てくるわけです。

そして、その分、影響が出てしまうのが雇用という部分なわけです。

建設現場というのは、例え小さい現場であっても、働いている人数は数十人におよびます。

これが、大きな現場だと、1000人をゆうに超える人数が働いています。

ある意味、それぞれの現場が、一つの会社のようなものなわけです。

そんな、一つの会社とも言える現場。

その現場を、止めてしまうということは、大勢の働く場を失うということなわけです。

日当払いの職人も多いというのが、建設業界の特徴でもあります。

と言うことは、工事が中断した途端に、収入が無くなるという人が溢れかえることにもなりかねず、非常に大きな問題と言えるわけです。

新型コロナウイルスの影響で工事の中断が長引くと、中小零細企業の経営は厳しくなってしまいます。

それがおよぼす影響は、社会インフラや建物の品質、後のメンテナンスなど、いろいろな面に影響が出てきてしまいます。

元請け企業である大手ゼネコンも非常に厳しい状況ということには間違いありません。

そんな中で、職人は、大事なパートナー、つまりは経営の基盤でもあるということを忘れてはいけないわけです。

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工事中断による工期延長がおよぼす入居者への影響

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くの建設工事が中断されました。

工事の中断は、人件費など追加費用を発生させて、ゼネコンの収益を圧迫しました。

その一方では、工期の遅れで暮らしへの影響も出ました。

大手ゼネコン各社でも、社員や作業員の新型コロナ感染が判明しました。

予定では、工事継続方針だったはずが、人命最優先の判断から中断に踏み切らざるを得ない状況になったわけです。

中断による追加費用の負担。

大きな問題なわけです。

工事が中断しているとはいえ、その間も機材のリース代はかかります。

そして、工期に間に合わせるためには、工事の再開に際して、職人を増員して工事を急がなければなりません。

人手不足による、人件費の高騰は、コストを膨張させていきます。

工期延長による補償問題

中には、マンションなどのように既に入居予定者がいる建築物もあるわけです。

その場合、工期延長は、補償問題になることもあります。

なぜなら、入居者にとっては、工期の延長によって入居がずれ込むことで、生活設計などに狂いが生じることもあるわけです。

また、道路整備などの公共工事は、遅れることで、幅広い地域に支障が出る可能性があります。

工事の中断というのは、発注者の同意が必要です。

ですから、全ての現場で、工事を中断できるわけではありません。

発注者との話し合いの段階で、工期延長による補償問題のついて、どのような合意があったのか?

それによっては、補償が必要となってくるわけです。

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