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京コトはじめでやってたのは古都の暮らしを支える和紙だった

今日の京コトはじめのテーマは、古都の暮らしを支える和紙でした。

京都では、ふすまや障子、灯りなど伝統の暮らしを支えてきた素材が和紙です。

ゲストの茂山さんは和紙作りの経験があったそうです。

ひもときポイントは

「古都の暮らしを支える和紙」

「京都で作られる黒谷和紙」

「和紙を生かした新たなものづくり」

の3つでした。

和傘の魅力に迫りました。

古都の暮らしを支える和紙

1つ目のポイントは、古都の暮らしを支える和紙です。

古都の文化を支えてきた和紙は、独自の性質や質感などで人々の暮らしを豊かなものにしてきました。

紙を作る技術は、約1400年前からありました。

貴族の館は、寝殿造で和紙を使ったふすま・屏風で広い空間を仕切りました。

和紙を暮らしの道具に使う文化は、平安の世から今に受け継がれています。

現代の京都は、和紙を用いた様々な手仕事が行われています。

表具店3代目の中島實さんは、ふすまの製作を行っていました。

一見ふすまは1枚の和紙で出来ているように見えますが、ふすま1枚に厚さ・色・形などが異なる8種類の和紙が使われています。

最初に厚めの和紙を両面に貼ります。

次に黒く染めた厚手の和紙を貼ることで外からの光を遮断することができます。

続いて、一定の幅に裁断した和紙をずらして貼り付けていきます。

重なりをつけることで、ふすま独特の膨らみができ、防音効果があるそうです。

最後に唐紙を貼ります。

木版で文様を刷った和紙で、日本古来の図柄が施されます。

和紙を用いての古文書などの修復

和紙を用いて古文書などの修復を手掛ける文化財修理技術者の鈴木裕さんにお話を伺いました。

鈴木さんは、古文書などの虫食い部分などに、同じ紙質の原料で補修するそうです。

和紙の歴史は1400年ほど前に日本にもたらされたとされていますが、鈴木さんによると、

「朝鮮半島からの渡来人は1400年より前から日本で暮らしていたと言われていて、実際はそれより100年・200年前に日本で紙作りが始まっていたと考えている」

と話します。

当初は仏教の伝来と深い関わりがあり、経典を書く紙、戸籍などにも使われたと言われています。

紙の主原料がこうぞになると大量に作りやすくなり、そこからは貴族の屏風や衝立などで使用されるようになりました。

その後、鎌倉時代には武家が書状などに使い始め、江戸時代には一般庶民にも広く使われるようになり、かわら版や浮世絵以外にもお椀や湯飲み、衣類全般なども紙の材料で作るようになったそうです。

これだけ和紙が根付いた理由としては、和紙の素材の特徴、強靭性、吸湿性、耐久性という特質にあるそうです。

鈴木さんは、

「和紙の繊維が平均7ミリほどですが用紙は1ミリから2ミリで、7ミリあると繊維が絡みついており強靭性がある」

と話し、吸湿性については、

「紙の繊維自信に湿度を溜め込む力がありますが、複雑な空間が通気孔になり、吐き出す機能にも優れている」

と話します。

さらに耐久性については、時間的な強さがあり、和紙の場合は一般的に1000年保つと言われています。

それは、自然由来のもので出来上がっていて、弱アルカリのため酸化・劣化しにくい特徴があるそうです。

和紙の美が光る和傘

和紙の素材としての特徴を活かして作られているのが和傘です。

江戸時代後期創業の老舗から和傘づくりの様子を紹介しました。

平安時代に中国から伝わったとされる和傘は、都として栄えた京都で使われるうちに過度な装飾を廃したシンプルなデザインに洗練されました。

和傘は日用品のため壊れたりすることがよくありますが、和紙の場合、修理・張替えがしやすく、さらに軽くて柔軟性・強度もあり、実用品の素材として選ばれたそうです。

雨傘は、和紙のため貼り終えた時に、アマニ油を塗り、天日干しすることで雨を弾くようになっています。

和傘は一般的に和装時に使用したり、茶道のお茶席の野点傘などで使用されています。

和傘を製作する様子を取材しました。

和傘職人の竹澤さんが行っていたのは、和紙を骨組みにはる胴張りという作業でした。

この作業に使われているのりは、最近ではタピオカを使用して行われ、和紙は分厚く強度があり、光にかざしたときにちりと呼ばれる繊維の固まりが少ないものを選んでいるそうです。

和傘づくりのノウハウを現代に活かしたのが、和風の照明器具です。

和傘のように開閉・折りたたみができ、持ち運びができると世界15か国に展開しているそうです。

和傘専門店の中村さんは、

「幅広い方に和傘の良さを見ていただきたい」

と話しました。

茂山さんは、自身が

「狂言で使う和傘が中継先の工房で作ったものだ」

と話し、

「普段使うときだとそんなに壊れない」

などとコメントしました。

京都の黒谷で作られる和紙

2つ目は、京都で作られる黒谷和紙です。

紙すき職人のハタノワタルさんは、和紙のある暮らしの豊かさについて発信してきました。

黒谷和紙は、古くから障子やふすまなどに使う紙として京都の町で求められてきました。

黒谷和紙の原料・楮の木は、繊維が長く紙すきの際によく絡み合うと言う性質があります。

楮の繊維は2時間ほど火で炊きます。

その繊維を機械で叩き潰すと、1本1本繊維がほぐれわかれていきます。

ほぐした繊維を、水を張ったすき船に入れ撹拌すします。

繊維を固めるために使うのは、トロロアオイから抽出した粘着液です。

簀で紙をすいていきます。

溶液のなかで揺すると浮かび上がってきました。

すいた和紙は、天日干しにします。

出来上がった黒谷和紙は、しっかり繊維が絡み合っていました。

茂山さんは、

「今でもほぼ手作業なんですね」

とコメントしました。

文化財の修復の際の黒谷和紙が優れている点について、鈴木さんは、

「強靭性」

などと話しました。

和紙を生かした新たなものづくり

3つ目は、和紙を生かした新たなものづくりです。

京都の黒谷は、伝統の和紙の産地です。

そこでは、その魅力に惹かれた職人たちを柔軟に受け入れてきました。

紙すき職人の吉野綾野さんは、24年前に愛知県から移住してきました。

近年黒谷では、若い職人が中心となって、和紙の可能性を広げるモノ作りに取り組んでいます。

黒谷和紙で作った布・黒谷紙布は、和紙から作った紙の糸と絹糸で織り成した反物です。

しなやかで通気性もよく、軽やかな風合いが特徴です。

古くから着物などに仕立てられてきましたが、手間とコストの面から近年は作られなくなっていました。

そこで手の届きやすい価格で提供しようと開発したのが、黒谷和紙のストールです。

細かい切れ目を入れた和紙を手でちぎり、細い帯状にしていきます。

それを伸ばしながら糸巻きにします。

帯状の和紙をよって、強度の高い糸を作り出しました。

織りは、京都で300年の歴史を持つ丹後ちりめんの工房に委ねました。

縦糸に2本の絹糸をよった太い糸を使い、横糸には黒谷和紙の糸を使います。

通気性がよく伸縮性のある生地に仕上げます。

和紙独特の柔らかな風合いで、表情も豊かな生地が織りあがりました。

染めの作業は、京都市内の工房で行われます。

ストールに用いたのは、白く残す部分を糸でくくって染める絞り染めです。

全体を藍色に染めていきます。

糸をほどいていくと、染め残した美しい模様が姿を現しました。

便箋、ストール、マスクケース、御朱印帳、名刺入れなど黒谷和紙で作られた品々を紹介しました。

ストールを手に取った茂山さんは、

「紙ではないですよね。肌触りが凄い良い感じ」

などと話しました。

鈴木さんは、

「黒谷は早くから組合を設立し後継者に関しては全国に門戸を開いています。そこが成功してると思います」

などと話しました。

鈴木さんは和紙について、

「無限の可能性を秘めた素材」

と話しました。

Twitterでの京コトはじめでやってた和紙への反応

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