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京コトはじめは水石だった

今日の京コトはじめは水石でした。

京都の西京区の松尾大社から生放送でした。

石の姿に見いだす景色 水石

今回のテーマは水石でした。

石を自然の景色や人などの姿に見立てたり、色や形などを鑑賞し楽しむものです。

ゲストは芸能界きっての水石通のとよた真帆さんでした。

「ファッション雑誌の撮影で京都にロケに来た時に、カメラマンから水石の魅力を教えてもらったことがきっかけでハマった」

と話しました。

展覧会などにも出品しているそうです。

水石を紐解くポイントは、

  • 自然の景色に見立てた石
  • 色や形を楽しむ京都の加茂七石
  • 石を育て愛でる

です。

石と白砂で描く世界 盆石

盆石は、室町時代に武将や貴族が興じ、江戸時代には床の間の飾りとして一般の人に広がりました。

盆石は、お盆の上に石と砂を使って自分の世界を表現することができます。

室町時代の京都で発展し、主に茶室で飾られていました。

江戸時代になると床の間で飾られ、一般の人々に広がりました。

寺では、盆石教室を開いていて、最近は海外の方が興味を持ってくれるそうです。

副住職の前田さんに盆石作りを見せてもらいました。

水石は自然の景色に見立てた石

日本で石を飾り観賞用としたのは、800年ほど前の鎌倉時代と言われます。

紀元は中国で、留学僧が持ち帰り、禅寺の庭に石が置かれたとされます。

自然の情景に見立てられたことから、やがて水石と呼ばれるようになったと伝わります。

山に見立てた美しい石を、自らの感性で前後を決めます。

山の峰が左右どちらかに寄っている姿が美しいとされます。

石の中央の平坦な面は、土坡と呼ばれ、広大な平原を想起させます。

石を愛でる文化は、中国から伝わったと言われていて、平安時代には鑑賞の文化として嗜まれていました。

銘石の代表格

「末の松山」

は足利義政遺贈と言われています。

後に織田信長が入手し、西本願寺に寄贈されました。

「夢の浮橋」

は後醍醐天皇が愛した石です。

遠山石は山裾がなだらかなところが見どころです。

溜まり石は窪みが特徴です。

滝石は不透明な結晶が水を表現しています。

色や形を楽しむ加茂七石

全国で水石の産地と呼ばれる場所は、約70か所あります。

京都の鴨川と支流からは多くの銘石が産出されています。

鴨川上流一帯では、太古の昔海底だった地層が地殻変動で隆起したため、数々の美しい石がとれるようになったとされます。

加茂七石を求めて鴨川上流に向かう愛石家に同行しました。

柴垣さんが探すのは、黒く硬い石です。

探石では、地形を変えるような探し方は厳禁です。

加茂七石は、

  • 八瀬石
  • 賤機糸掛石
  • 貴船石
  • 鞍馬石
  • 畚下し石
  • 紅加茂石
  • 雲ヶ畑石

があります。

河川法では、土地の形質を変えるような行為などは禁止されています。

また国や都道府県が指定する自然公園などでの採石も禁止されているため注意が必要です。

新日本愛石会の柴垣さんが集めた加茂七石を紹介しました。

「集めるのに35年ほどかかったが苦労はなく楽しいことばかりだ」

と話しました。

石を育て愛でる水石

お気に入りの石を見つけて帰宅した柴垣さんは、すぐに石を水で洗う作業に取り掛かりました。

探石で持って帰ってきた石は新石と呼び、新石ではまだ本当の風味が出ていないそうです。

石の手入れを行うことを養石と言うそうです。

キレイにした石は、数年間風雨にさらし、自然に風化するのを待ちます。

時間が経過するうちに、石の表面や色合いに深い味わいが生まれます。

愛石家は、このことを時代をつけると言います。

新しいものよりも古いものに侘びた風合いが感じられます。

水石を飾る時は、真ん中に置かず片方に寄せ、余白となる空間を作ります。

どんな情景が生まれるかをイメージすることが水石を扱う者の目を養います。

優れた見立てのためには、絵画や彫刻などにも精通していなければなりません。

感性を磨くことが必要です。

見立てが決まると飾り付けを行います。

Twitterでの京コトはじめで特集した水石への反応

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