昨日、日テレのサンバリュで、名店だが跡継ぎがいないという店の看板レシピをかたみのレシピとして紹介していました。
目次
自由が丘ピッティの職人魂が生んだ傑作パスタのみそミート
目黒区自由が丘のイル・コモド・ピッティは、1972年に開店したパスタの名店です。
店主は77歳の田村実さんです。
一番人気のたらこスパゲッティを始め、パスタのメニューは20種類以上あります。
店主は、後継者がおらず、体力の問題のためあと1年以内に閉店するつもりだそうです。
みそミート
教わるメニューは、ミートソースを和風にアレンジしたみそミートです。
開店当初はパスタのメニューがありませんでしたが、壁の穴のたらこスパゲッティが流行してから研究を重ね、メニューに加えました。
味噌入りのミートソースは、中国の甜麺醤入りの肉味噌にヒントを得たそうです。
スタジオに飯尾和樹が、デリバリーの衣装で登場しました。
イル・コモド・ピッティのみそミート3人前を運んできて、スタジオで試食しました。
「見た目はミートソースだがみその味が後からくる、ご飯にも合いそう」
などと話しました。
みそミートの作り方
自由が丘イル・コモド・ピッティの店主が、看板メニューのみそミートの作り方を解説しました。
- みそは、京味噌と八丁味噌を使用します。
- 人参、長ネギ、もどした干し椎茸を刻みます。
- 大鍋でニンニクを炒めてから野菜を加えて炒め合わせます。
- 牛挽き肉は中華鍋で炒め、日本酒を加えて風味をつけてから鍋の中へ入れます。
- ブイヨンといりこだし粉を加え、1時間ほど煮込みます。
- 2種類の味噌を鍋のブイヨンで溶かして加え、隠し味に刻んだ大葉を入れます。
- 茹でたパスタにかけ、万能ネギを振って完成です。
イル・コモド・ピッティのみそミートは、
「一度に作れる量が限られており、品切れとなる日もある」
と紹介しました。
浅草カドの常連客のやさしさに包まれた味の焼き餃子
続いては台東区浅草、つくばエクスプレス浅草駅から徒歩7分の中華カドです。
1970年に開店し、店名の由来は交差点の角にあることからです。
料理人は店主一人ですが、忙しい時には常連である近所の店のシェフが入って、皿洗いなどを手伝います。
店主は現在77歳ですが、80歳の年末で店を閉めるそうです。
常連が愛する一番人気のメニューは焼き餃子です。
店主は前職の質屋で支店長を打診されたが断り、半年修業してラーメン屋として独立しました。
メニューは、地元の常連客に教わりながら味を作ってきたそうです。
閉店の危機を乗り越えたのは常連客の好意
台東区浅草、中華カドはおととしの夏、店主の妻が脳出血で倒れて閉店の危機に陥りました。
皿洗いや配膳を常連客が手伝ってくれるようになり、店が続けられるようになったそうです。
昼から晩まで毎日来ているというとんかつ店の店主は、
「自分が来られない日も代わりの人をよこすようにしている」
と答えました。
焼き餃子
焼き餃子のレシピは、紙に起こしたことがないそうですが、撮影して記録したいというと了解してくれました。
デリバリーの飯尾和樹が、中華カドの焼き餃子3人前を持って登場し、スタジオで試食しました。
にんにくが効いた昔ながらの餃子だそうです。
焼き餃子の作り方
台東区浅草、中華カドの店主が焼き餃子の作り方を実演しました。
- 種に使う野菜のニラと長ネギをみじん切りします。
- キャベツは刻んで絞り軽めに水気を取ります。
- 下味用のたれは、ニンニク、生姜、醤油、酒をミキサーにかけ、豚挽き肉に醤油、ラード、うまみ調味料とともに加えてこねます。
- 野菜を加えて混ぜ込み、皮に包みます。
- 焼きの工程は、油をひいて餃子を並べ、湯を加えてフタをし、水気がなくなるまで焼きます。
台東区浅草、中華カドは開店の2時間前から店にいますが、注文せずに帰る客もいるそうです。
武蔵小金井ヴァン・ド・リューの常連客との絆で復活を誓うハンバーグ
東京都小金井市、武蔵小金井駅そばの新西洋料理ヴァン・ド・リューは、ハンバーグの名店ですが、半年前から営業を休止しています。
コーヒーと自家製ケーキがついたランチは、夜でも注文できます。
店主の永瀬義祐さんは70歳です。
半年前に交通事故にあい骨折し、店は一時休業となりました。
残すレシピは、ランチでも出していたハンバーグです。
店主は中学卒業後に上野精養軒、ホテルオークラなどで修業し、35歳で独立しました。
美味しいものを低価格でをモットーに店を続けてきました。
一時休業の張り紙には、常連から応援のメッセージが寄せられています。
メニューを後世に伝えるという趣旨に賛同し、公開に同意してくれました。
飯尾和樹がヴァン・ド・リューのハンバーグ3人前を持って登場しました。
玄関ではなくキッチンから現れて突っ込まれましたが、スタジオで試食しました。
「分厚さと弾力のある食感が感じられる」
などと話しました。
ハンバーグの作り方
ヴァン・ド・リューの店主が、ハンバーグの作り方を実演しました。
- 挽き肉は牛7、豚3の合い挽き肉を使います。
- 味付けに使っている肉のソースは、仔牛の骨と筋を焼いて煮込んで1日、香味野菜を加えてさらに3日煮込み、こして片栗粉と赤ワインを加えたものです。
- ハンバーグ作りは挽き肉にみじん切りのタマネギ、パン粉と少量の塩、卵を加えてこね合わせます。
- コショウやナツメグなどの香辛料は使いません。
- 成形しながらよく叩いて空気を抜き、オリーブ油で両面を焼きます。
- 肉汁が逃げないよう、8割焼けたところで火からおろして余熱で火を通しています。
- 付け合わせのレタス・マッシュポテト・スパゲティを添え、ハンバーグを盛り付けてとろみのついた肉のソースをかけ完成です。
ヴァン・ド・リューの店主は、休業中も毎日店に来て開店の準備をしていました。
店は11月中旬から無事に再開されました。
店主の体調のためしばらくは昼営業のみ、ランチの1品のみで営業するそうです。
祐天寺平和軒の夫婦が復活させた先代の味のカツカレー
東京都目黒区、東急東横線祐天寺駅徒歩5分の中華料理平和軒は、1957年に開業しました。
旧目黒区役所の向かいにあり、職員たちに親しまれました。
ラーメンやカニチャーハンなどのメニューを紹介しました。
2代目の店主夫婦が切り盛りしていますが、11月末で店を閉めて長女夫婦と暮らすことに決めたそうです。
目黒区長の青木英二さんも40年近く通う常連で、取材に答え閉店を惜しみました。
残すレシピは、先代の味を受け継いだカツカレーです。
店主夫婦は、主人が店の従業員だった時に区役所の受付だった妻と知り合い、妻の退職後に別れましたが3年後に復縁し結婚しました。
1999年に先代の店主ががんで急死し、2人が店を継いだそうです。
中華料理平和軒のカツカレーは、レシピを残さず急死した先代の作り方を、先代の妻と店主夫婦が再現したものです。
店に出しながら常連に味の違いを聞き、材料の分量を調整して作り上げたそうです。
スタジオには中華料理平和軒の店主夫婦が来ていて、カツカレーを作ってふるまってくれました。
VTRで紹介された常連の大物芸能人は、飯尾和樹のことで、親が目黒区役所に勤めていたことから店によく通っていたそうです。
試食では、
「子どもの頃に食べたカレーの味がする、ルーの独特の甘さがくせになりそう」
などと話しました。
カツカレーの作り方
中華料理平和軒のカツカレーの作り方を、店主夫婦が実演しました。
- 独特のルーは、刻んだタマネギと人参を熱したラードで煮込み、小麦粉とカレー粉を加えて作ります。
- 具材は、豚肉の細切れ、大きめにカットしたタマネギです。
- タマネギは、ラーメンスープで煮込み、豚肉を加えて火を通し味を整えます。
- 灰汁を取ってから大鍋に移し、ルーを加えて煮込みカレーにします。
- 千切りキャベツとご飯、揚げたトンカツを盛り付け、カレーをかけて完成です。
「カレーの仕込みにラーメンスープを使っていたのに納得した」
などと話しました。