釧路市内で息子2人を自宅に半日以上放置したあげく、生後4カ月の次男を死亡させた事件。
この痛ましい事件で、逮捕された10代の母親は、育児の支援が必要な特定妊婦でした。
目次
事件の概要
釧路市の会社員、阿部光浩容疑者35歳と妻で10代の女は、今月8日、2歳と生後4カ月の息子2人を自宅に半日以上放置した疑いが持たれています。
生後4カ月の次男は、意識不明の状態で見つかり病院で死亡が確認されました。
特定妊婦だった10代の妻
母親は、10代半ばで1人目の子どもを出産したことから、当時住んでいた札幌市が、特定妊婦に認定し自宅を訪問するなどの支援を続け、今年3月に釧路市に引っ越した際も情報を引き継いだそうです。
また、2人の子どもの実の父親からDVの被害を受け、警察に相談していたとのことです。
特定妊婦とは
特定妊婦とは、児童福祉法に基づいた養育上の公的支援を妊娠中から要するような環境にある妊婦のことです。
児童福祉法の条文で、
「出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦」
と定義されています。
妊娠中に、家庭環境にリスクを抱えている妊婦で、複雑な家庭内事情を持っている場合など、育児が困難と予想される妊婦と説明されることもあります。
特定妊婦の判断要件
特定妊婦の判断要件には、以下の場合があります。
若年妊娠
若年妊娠は、産後には、子どもが子どもを育てる状況が生じます。
未婚かつ、未成年で子どもを出産した女性は、成人するまでの期間、民法の定めで、出産した子どもの親権を行うことができません。
そのため、若年妊婦の場合には、親権の問題に注意を向ける必要があります。
飛び込み出産
出産の準備をしていない妊婦が飛び込み出産で、出産前に特定妊婦として支援者が連携できなかった場合、出生した乳児は、要保護児童、または要支援児童として連携が図られるものと想定されています。
要保護児童
要保護児童の場合は、児童福祉法第25条により通告されます。
要支援児童
要支援児童の場合は、児童福祉法第21条の10の5第1項により情報提供されます。
すでに養育の問題がある妊婦
要保護児童、要支援児童を養育している妊娠も特定妊婦となります。
2つ年上の兄弟への虐待が確認されているケースで、妊娠段階において医療者が県や市と連携を図ったにもかかわらず生後2か月時点での虐待死亡が生じたケースもあります。
このケースの検証によって、
「リーダーシップを担う機関を確認する」
ことや
「虐待の確証が得られない場合においても、職権による一時保護の検討を行うこと」
などが提言されています。
妊婦の心身の不調
心身の不調やこころの問題がある場合も特定妊婦となります。
エジンバラ産後うつ病質問票などを用いて、養育機能不全や虐待死に至る危険性が事前に察知される場合があります。
望まない妊娠・妊娠葛藤
妊娠葛藤や望まない妊娠も特定妊婦とされます。
厚生労働省は、地方自治体の長などに対して妊娠等に悩む人に向けた相談窓口を整備すること、各機関が連携して支援にあたることを求めています。
仮に、出産後にも実親による養育が期待できない状況が続く場合には、養子縁組制度や里親制度が社会的な受け皿の候補となります。
胎児虐待
胎児虐待の疑いがあった場合、医療機関から自治体の母子保健担当部署等と連携することが推奨されています。
不可欠な帝王切開に対する拒否
児頭骨盤不均衡により帝王切開以外に出産方法がないにもかかわらず、帝王切開を拒否した場合に特定妊婦とされたケースもあります。
Twitterでの特定妊婦への反応
殺人事件だから10代問わず名前出せよ‼️
検索したら中学生の妊娠も多いと…。
せつないな。
家庭環境に問題がある十代少女(場合によっては軽度の知的障害あり)を、中年男がSNSや彼女の勤めている店で言葉巧みにこまして、結婚or同棲から妊娠させて囲い込むの、本当に醜悪すぎるから、自治体や機関でマークできる機能が存在するなら保護してあげてほしいよ…
うだつの上がらない中年男に目を付けられた場合は、自分でもいいように支配できる存在になっちゃうし……