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Dearにっぽんでやってた江戸前海苔の危機

Dearにっぽんで江戸前海苔の危機を特集していました。

江戸前海苔(千葉県産のり)全形45枚入り

江戸前を危機から守れ 千葉の海苔漁師の苦闘

サンゴが生え揃う東京湾は、海水温はこの50年で3度上昇し、それは生態系に異変を起こしています。

その影響を大きく受けているのが富津市の漁師さんたちです。

昨年10月、海苔の養殖が始まりました。

江戸前海苔の漁師は、基本的に個人個人のやり方で海苔を生産してきました。

近辺の海苔漁師の中で年少者になる鈴木さんでは、事業の維持には2000万円の売上が必要ですが、それが大きく揺らぐ事態が起きていました。

囲いの中から海苔が無くなることも多くなりました。

クロダイの影響

その原因が、クロダイでした。

本来クロダイは、冬には活発に動かないのですが、海水温の上昇もあって生態が変わってきたと見られます。

一時は生産量日本一を誇った富津市の海苔ですが、東京湾の埋め立てなどを経て、その生産量は減り、さらにクロダイの存在が追い打ちをかけました。

現在海苔漁師は、ピーク時の3分の1となりました。

そんな中、鈴木さんの提案をもとに漁協では、新たにクロダイの侵入を防ぐために、複数の漁師の枠を防除ネットで囲みましだ。

5年ぶりに生産量が回復

個人個人で動いてきた漁師にとって、異例の作業ではありましたが、5年ぶりに生産量を回復させることができました。

今シーズンも同じ方法で、と考えていた鈴木さんだったのですが、ベテラン漁師の高橋さんが個人でネットを貼ることを提案しました。

双方の話は平行線となり、協力してネットを貼る方法と、個人個人でネットを張りそれを重ねる方法の両方を試すこととなりました。

防除ネット

昨年11月、防除ネットを貼る作業が始まりました。

昨シーズン成果の出た鈴木さんの方法に対して、高橋さんはベテラン漁師の体の不安から個人個人でネットを貼る方法を提案しました。

海苔の手入れができなくなってしまうと考えたそうです。

鈴木さんは現在奥さんと4人の子供と一緒に暮らしています。

海苔漁師の家庭に生まれ、一度は料理人を目指しました。

しかし務めていた料理店で、実家から送ってきた海苔をみんなが喜んで食べてくれたこと、またお父さんが病気にかかったことから、漁師の仕事を継ぐことを決めました。

海苔の収穫

海苔の収穫が始まり、これまでにクロダイの群れを見ていたことから、収穫を数日早めました。

その結果生育具合が少々物足りないものになってしまったそうです。

初競りの日

贈答用などに使われる海苔の初競りの日を迎えました。

ライバル漁協は過去最高値を記録し、鈴木さんの海苔につけられた値段は少々厳しいものとなりました。

クロダイの被害

次の収穫で挽回を、そう思っていたところ、海苔にクロダイの被害が出てしまいました。

ここは鈴木さんの提案で、共同でネットを貼った場所でした。

さらにその後はベテラン漁師の提案で、個人でネットを貼った範囲にも及びました。

漁協の収穫高は昨年を大きく下回り、中には経営の危機に立つ漁師も出てきてしまいました。

クロダイの被害を食い止めるために助け合う

クロダイの被害を食い止めるためにも、鈴木さんは同じ若手の鹿島さんと破れたネットを交換しようと話します。

翌日は雨の予報、それでも作業をしたいという鈴木さんに、ベテランの人たちの負担を考え出来る範囲でやろうと提案しました。

案の定雨となった翌日、鈴木さんはネットの張替えに向かうと、そこには漁師全員の姿がありました。

潮の流れに手間取る鈴木さんに、ベテラン漁師が手助けをしてくれました。

意見をぶつけ合った高橋さんも手を貸してくれました。

個人で作業をしてきた漁師がチームとして1つの作業を終えました。

クロダイとの戦い

春まで続く海苔の養殖、現在もクロダイとの戦いは続いています。

鈴木さんは、

「現在も一緒にやっているメンバーで海苔の漁師を続けられたら」

と話しました。

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