日本の食文化において、米は欠かせない主食です。
しかし、近年のコメ価格の高騰は多くの家庭に影響を及ぼしています。
そんな中、政府が備蓄米21万トンを放出することを決定しました。
この放出がコメの価格にどのような影響を与えるのか、また古米をおいしく食べるための工夫について詳しく見ていきましょう。
目次
備蓄米21万トン放出!コメの価格は?
最近のコメの価格は高止まりが続いており、多くの消費者がその影響を感じています。
70代の方は
「新米が出たら安くなるかもと思っていたが、そうではなかった」
と語り、30代の方は
「高いのがいつまで続くのか不安」
との声を寄せています。
政府はこの状況を受けて、14日に備蓄米21万トンを放出すると発表しました。
江藤拓農水大臣は
「販売数量は21万トンとし、必要であればさらにこの数量を拡大することを考えます」
と述べています。
初回に放出されるのは15万トンで、そのうち5万トンは2年前の古米です。
このような大規模な備蓄米の放出は、流通の円滑化を目的としており、消費者にとっては朗報となる可能性があります。
コメ価格の動向
コメの価格は、供給と需要のバランスによって決まります。
備蓄米の放出により市場に供給が増えることで、価格が下がることが期待されています。
しかし、専門家の見解によれば、すぐに価格が大幅に下がるわけではないとのことです。
宇都宮大学の小川真如助教は
「備蓄米制度は食料安全保障上の制度であり、スーパーの品ぞろいを整えるためのものではない」
と指摘しています。
古米の品質と食べ方
江藤大臣は
「古米でも十分な品質を保っている」
と太鼓判を押していますが、消費者の中には
「古米は硬くなる」
「匂いが違う」
といった意見もあります。
古米は、時間が経つにつれて劣化が進み、黄ばみや臭いが出ることがあります。
そこで、古米をおいしく食べるための方法について、五つ星お米マイスターの西島豊造さんにお話を紹介します。
古米のおいしい食べ方は?
西島さんによると、古米をおいしく食べるためには「再精米」という方法が効果的です。
これは、金網のザルを使って古米の表面をこすりつけることで、酸化した部分を取り除く方法です。
「網にこすりつけることで、古いコメについたニオイやパサつきを削り落とすことができます」
と西島さんは説明します。
実際に3カ月前の古米を再精米してみると、割れたお米の破片が出てくることが確認できました。
このように、再精米を行うことで古米の品質を向上させることができます。
再精米のやり方
- 金網のザルに、正しく計量した白米を入れます。
- お水をかけずに、白米の表面を一皮剥くようなイメージで、金網のザルに擦り付けます。
- ザルの下に、細かな粉が落ちているのが確認出来たら、再精米は終わっています。
- 通常の研ぎ方で、白米を研いでください。
古米をおいしく食べる保管方法
古米をおいしく保つためには、保管方法も重要です。
西島さんは
「冷蔵庫の野菜室に詰め替えて保管することで、3倍長持ちする」
とアドバイスしています。
具体的には、米を袋に詰め替え、野菜室にしきつめることで、温度管理ができ、劣化を防ぐことができます。
政府の備蓄米はしっかりと管理されているため、劣化が少ないと考えられますが、家庭での保管方法も工夫することで、古米をよりおいしく楽しむことができます。
コメ価格の今後の見通し
政府の備蓄米放出がコメの価格に与える影響について、専門家は慎重な見方をしています。
備蓄米が放出されたからといって、すぐにスーパーのコメ価格が大幅に下がるわけではなく、徐々に市場に影響を与える形になると考えられています。
また、消費者の需要も影響を与える要因の一つです。
コメの消費が減少すれば、価格が下がる可能性がありますが、逆に需要が高まれば価格は上昇することも考えられます。
今後のコメの価格動向には注目が必要です
まとめ
備蓄米21万トンの放出は、コメの価格に影響を与える可能性がありますが、消費者が古米をおいしく食べるための工夫も重要です。
再精米や適切な保管方法を実践することで、古米を美味しく楽しむことができます。
これからのコメの価格動向に注目しつつ、古米を上手に活用していきましょう。
この記事は、政府の備蓄米放出に関する情報をもとに、コメの価格や古米の食べ方について解説しました。
興味のある方は、ぜひ再精米を試してみてください。
古米をおいしく食べるための工夫を取り入れ、日々の食卓を豊かにしていきましょう。