韓国三大未解決事件のひとつ、カエル少年事件。
5人の少年が失踪し、11年後に白骨化した遺体で発見された衝撃の事件の真相と犯人の顔を追います。
目次
カエル少年事件とは
カエル少年事件とは、1991年3月26日に韓国・大邱(テグ)に住む5人の小学生が「カエルを捕まえにいく」と言って出かけたまま行方不明になった事件です。
失踪した少年たちは、ジョンホ、ウォンギル、チョンヒョク、チョンミン、ジュファンの5人で、同じ学校に通っていました。
彼らは「カエルを採りに行く」と言って家を出たのですが、実際にはサンショウウオの卵を採りに行くつもりだったと言われています。
このことから、事件は通称「カエル少年事件」と呼ばれるようになりました。
事件当日は地方選挙の投票日で、警察は人員不足で捜索に力を入れることができませんでした。
また、当初は単なる家出と判断され、綿密な捜査は行われませんでした。
その後も必死の捜索活動にもかかわらず、失踪少年たちの行方はわからないままでした。
韓国国民の関心も高く、マスコミもこぞって取り上げる注目の事件となりました。
最終的には、総額4200万ウォン(約400万円)の懸賞金がかけられる事態にまで発展しました。
遺体の発見と検死結果
事件から11年後の2002年9月26日、事件現場となった臥竜山(ワリョンサン)の中腹の渓谷で、ドングリ拾いに来た地元の住民が白骨死体を発見しました。
警察が現場を調べたところ、石で覆われた土中から5体の白骨死体が衣類や靴とともに見つかりました。
遺体はDNA鑑定の結果、失踪した5人の少年であることが確認されました。
遺体の検死結果は、事件の真相をさらに深く暗くしました。
一部の遺体には頭蓋骨の陥没や肋骨の創傷、腕骨の亀裂骨折などが確認され、法医学の専門家は打殺と断定しました。
また、遺体の一部には土が詰まっていたことから、生きたまま埋められた可能性も指摘されました。
一方、警察は低体温症による自然死と落石による遺体損傷であると早々に結論づけました。
しかし、この警察の発表には多くの疑問が残りました。
犯人の特定と時効成立
遺体が発見された現場付近には陸軍の射撃場があり、相当数の弾頭や実弾が発見されました。
このことから、軍の関与が疑われ、捜査が開始されました。
しかし、事件当日は平日投票に伴う休日のため射撃訓練は行われておらず、既に11年という時間の経過もあり、捜査はほとんど進展しませんでした。
2006年3月25日24時に殺人罪の時効が成立し、事件は未解決のまま幕を閉じました。
しかし、事件の真相を知りたいという国民の声は強く、時効成立後もさまざまな調査や報道が行われました。
特に、2009年に放送されたドキュメンタリー番組「カエル少年事件の真実」は、事件の新たな証拠や犯人の可能性を提示し、大きな反響を呼びました。
この番組では、事件当日に現場付近で目撃された軍服姿の男や、遺体の一部に残された軍靴の跡、軍の射撃場で発見された弾頭や実弾などから、軍の関与を強く示唆しました。
また、事件の捜査や検死に不備や不正があったことも暴露しました。
この番組は、韓国国会での公聴会や再捜査の要求につながりました。
再捜査が正式に開始
2010年には、事件の再捜査が正式に開始されました。
再捜査チームは、遺体の再検死や現場の再調査、目撃者や関係者の再尋問などを行いました。
その結果、遺体の損傷は落石ではなく、人為的なものであることが確認されました。
また、遺体の一部には軍の制服の繊維が付着していたことも判明しました。
犯人の最有力候補浮上
さらに、事件当日に現場付近で目撃された軍服姿の男の正体が判明しました。
彼は、当時陸軍の一等兵で、射撃場の警備に当たっていた人物でした。
再捜査チームは、彼を犯人の最有力候補として捜査を進めました。
しかし、再捜査チームは、犯人の逮捕には至りませんでした。
犯人の最有力候補自殺
犯人の最有力候補である元一等兵は、事件から2年後の1993年に自殺していました。
彼の自殺の動機や背景は不明ですが、事件との関連性が疑われました。
しかし、彼の自殺に関する記録や証拠はほとんど残っておらず、彼が事件に関与したかどうかを証明することはできませんでした。
また、彼の自殺後にも、事件に関する証言や情報が次々と変更されたり、消失したりするという不審な事態が起こりました。
これらのことから、再捜査チームは、事件の真相を隠蔽しようとする勢力が存在すると推測しました。
事件の再捜査が終了
2015年には、事件の再捜査が終了しました。
再捜査チームは、事件の真相を明らかにすることはできませんでしたが、事件の捜査や検死に不備や不正があったことを認め、失踪少年たちの遺族や国民に謝罪しました。
また、事件の再捜査に協力した専門家や市民団体に感謝の意を表しました。
再捜査チームは、事件の真相を解明するためには、時効の廃止や軍の協力が必要であると述べました。
しかし、これらのことは、現在の法律や政治の状況では実現が困難であるとも認めました。
カエル少年事件は未解決のまま
カエル少年事件は、韓国の歴史に残る悲劇的な事件です。
失踪した5人の少年たちは、今もなお事件の真相を知ることなく、臥竜山の渓谷に眠っています。
事件の真相を知りたいという遺族や国民の願いは、今もなお叶わないままです。
事件の真相は、いつか明らかになるのでしょうか?
それとも、永遠に闇の中に埋もれるのでしょうか?
Xでのカエル少年事件への反応
韓国のカエル少年事件の話を読んでたんだがあの国の警察も大分アレやな…
— 皮卡中(ピカジョン) (@picajon1gouki) February 3, 2024
蛙化現象の蛙って、韓国で実際に起きたカエル少年事件由来じゃないの。(違う)カエル少年事件一緒に調べよ?韓国で実際に起きた凶悪事件どんどん調べちゃお。
— つらたん・イツモヒマボッチ 🐟 (@AKEBOKROCK) September 6, 2023
カエル少年事件もう解決されたんじゃな~いの?
— ピヒーダ (@pihida1027) August 27, 2023
カエル少年事件という、韓国版ソッダーチャイルドみたいな事件があったことを知った。
— 安田鋲太郎@4月からがんばる (@visco110) July 23, 2023
韓国カエル少年事件、有名だよねぇ
— 奈津 (@xxnatsu916xx) May 12, 2022