今日もそれがどうしたというような、ためになるのかならないのか、そんな雑学を紹介していきます。
カレーは一晩寝かせたら本当に美味しくなるのか?
日本にカレーが上陸したのは、幕末の頃だったそうです。
この1世紀の間にカレーは、
「庶民のごちそう」
あるいは
「おふくろの味」
として完全に地位を確立しました。
しかし、大抵の家庭では、カレーは一度作ってしまうと、一度では食べきれない大鍋料理の部類に入ります。
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カレーは一晩寝かせると美味しくなるは都市伝説?
よく
「カレーは一晩寝かせると美味しくなる」
と言うのを耳にするはずです。
「今日もカレー?」
と子供に文句を言われた母親が苦し紛れに言ったセリフが始まりの都市伝説と思いきや、どうやら時間の経過とともに味が変化するのは本当のようです。
具体的には、一晩寝かせることで、グルタミン酸などのうま味エキスが、カレーソースに発生しコクが増すようになります。
その原因は、主にじゃがいもなどから溶け出す野菜からの甘みです。
また作り立ては、スパイスが効きすぎて風味が一体化していませんが、時間が経つと香辛料も熟成が進んでマイルドになります。
味が変化するのは、こうした複合的な原因によるものです。
よく和風の煮物なども、一度作って冷める瞬間に味が染み込むと言いますが、それに似た現象と考えてもいいでしょう。
一晩寝かせたカレーが美味しいかどうかは別問題
時間の経過とともに味が変化するのは本当です。
しかし、これが美味しいかどうかはまた別問題です。
スパイスの刺激と香りが特徴のインド風カレーが好きな人は、翌日のカレーはなんだか味がぼやけてしまって美味しくないと感じるはずです。
つまり、寝かせて熟成させるのが適しているカレーは、家庭で作るカレー、つまり、ヨーロッパ生まれのカレーと言うわけです。
さらに気をつけたいのは、夏場の保存の仕方です。
カレーは意外と痛みやすい食べ物なので、高温多湿な日本では、夏に一晩放置しただけであっという間に腐ってしまいます。
どうしても一晩熟成させたカレーを味わいたいという人は、寝かせる場所を冷蔵庫内にすることをお忘れなく。