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無免許運転の木下富美子元都議に懲役10カ月求刑

東京都議選期間中などに無免許運転を繰り返し、道路交通法違反の罪に問われた元都議会議員の木下富美子被告に対する初公判が、午前10時から、東京地裁で行われました。

法廷に、黒いジャケットに緑のロングスカート、マスク姿で現れた木下富美子被告。

裁判官から

「起訴内容に違っている点はありますか?」

と問われると、

「いえ、ございません」

と答え、起訴内容を認めました。

起訴状などによると、木下富美子被告は、2021年5月29日から都議選投開票日直前の7月2日にかけて、板橋区と新宿区で、合わせて7回、無免許で車を運転したとされています。

7月2日の無免許運転の際、男女2人に軽傷を負わせて、そのまま逃走したとして書類送検されましたが、ひき逃げ容疑については不起訴処分となりました。

法廷では木下富美子被告が、無免許で車を運転して、ポスターを貼り替えるなど、選挙活動をしていたことが明らかにされました。

この点について、木下富美子被告は

「選挙のプレッシャーが大きく、結果を出すため、様々な活動を行わなければならなかった」

と述べた上で、

「手伝いをしてくれる方の中には、運転をできる人が少なく、自ら(運転を)するしかなかった。今思えば、なぜしてしまったのか、他の手段がなかったのか後悔しています」

と反省の言葉を口にしました。

また、木下富美子被告は、過去に、およそ4年間で12回交通違反をしていて、携帯電話のながら運転でも摘発されていたそうです。

多い年では、1年間で5回もの交通違反に及んでいたこともあったそうです。

検察側は

「都議会議員で法令遵守をする立場で、常習的に犯行に及んだ。厳しい非難を受けるべき」

として懲役10カ月を求刑しました。

最後の意見陳述で木下富美子被告は、

「私がしてしまったこと、本当に反省しています。ご迷惑をおかけしたこと深くお詫びします。二度と交通違反を行わないことを約束します」

などと謝罪しました。

裁判は、25日で結審し、判決は2月15日に言い渡されます。

木下富美子被告をめぐっては、都議選で当選した後、無免許運転などが発覚しました。

都議会で、2回に渡って辞職勧告が決議されたものの応じず、召喚状も3回出されたが、およそ4カ月間、公の場に姿を見せませんでした。

この間、所属していた都民ファーストの会を除名処分となり、1人会派SDGs東京を立ち上げ、議員活動に意欲を見せたが、結局、11月22日、小池知事らに促される形で、議員を辞職しました。

また、雲隠れをして都議会を長期欠席してたにもかかわらず、議員報酬とボーナスが支給されていたことも分かり、都議会での議員報酬のあり方が見直されることになりました。

辞職勧告に応じなかったことについて木下富美子被告は、被告人質問で

「なんとかこの仕事を続けて結果を出したいと願った。結果を出せば、事件で批判を頂いた方にも納得される時が来るのではと思った」

と述べました。

Twitterでの木下富美子への反応

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